同時代性の存在 田中嘉明トリオ
今日は町田のまほろ座に「田中嘉明トリオ」のCD発売記念ライブを聴きに行ってきた。田中さんの1stCDの曲は全て氏のオリジナルで、彼の憧れや、過ごしてきた時間、見てきた景色が織り込まれている。そしてそのCDジャケットのイラストには彼の人間性があふれているようだ。
今日のライブではオリジナルに加え、スタンダードナンバーも演奏し、とても素晴らしい内容だった。お客さまも大満足の様子。メンバーの吉川大介(B)さん、山本“Denske”泰照(Pf)さんの集中したキレのあるビビットな演奏には、本当に惚れ惚れする。リーダーの田中嘉明さんの演奏も自在な筆裁きで、音楽家の姿、リーダーの姿を間近でみせてくれた。
そしてCDにも収められている「Sound Of Joy」の演奏は圧巻だった。 この演奏を、このすばらしい音空間の「まほろ座」で聴くことができた今日のお客さまは本当に幸せだったはず。 僕は彼の音楽や感覚の広げ方に同時代性を強く感じている。
様々な場所でシグナルのように明滅している「同時代性の存在たち」。その中の一人である彼は、この日、ひと際明るい光を放った。そしてこの光は僕の希望も明るく照らし出してくれたような気がする。